たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語

第8回GA文庫大賞 優秀賞

たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語


あらすじ
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村で一番か弱い少年ロイドは、村人たちの反対を振りきって上京を試みる。
しかし大陸最果てにある『コンロン』の村は、ちょっぴり事情が違っていた。
なぜならそこは、世界を救いし太古の英雄が築いた幻の集落で、
住民全員が英雄の子孫であるため、子供からお年寄りまで常識外れな力の持ち主なのだ。
もちろんロイドも例外ではなく、自分を一番弱いと信じて疑わないまま都にむかってしまう。

道中、モンスターをモンスターと思わぬままあっさり倒したり、
汽車で何日もかかる大陸横断の道程をジョギング感覚で踏破したり、
さらには呪いに苦しむセレン姫を通りすがりに救って惚れられてしまったりと、
無自覚に圧倒的な強さを発揮しながら、都で行われる士官学校の採用試験にたどりつく。

ロイドはその会場で軍の有力者や、凄腕の女傭兵リホなどに実力を見抜かれ一目置かれるが、
都会のスケールでは測りきれないロイドの試験結果のせいで、あえなく不合格に。
しかしなんとかして彼を軍人にしてあげたいと、セレンやリホは
王国を揺るがす大事件を解決する大手柄をロイドに挙げさせようと奔走しはじめるのだが……?
【選評】
 自己評価と実力にギャップがありすぎる素直な少年が、ひたすら勘違いを繰り返しながらも無自覚な大金星を挙げまくるというファンタジーコメディです。
 自分の強さに無自覚どころか、むしろ弱い方だと思いこんでいる純真無垢なロイドくんの謙虚で天然な姿が笑いを誘います。また、彼の実力に気がついてしまっている人たちのリアクションがいずれも面白く、過剰に怯えたり、惚れこんでしまったりと周りを含めてギャグになっています。そうしたギャグの切れ味とキャラクターの魅力が特に秀でており、受賞となりました。